Q1. インフレが怖いです。このまま現金で持っていて大丈夫ですか?
結論、現金だけで持っているのは今の時代マジで危険です。インフレ率3%に対し預金金利は0.2〜0.5%程度。差し引き毎年2.5%ずつ価値が減り、1,000万円は10年後に実質780万円ほどの価値になる計算です。通帳の数字は変わらないのに、買えるモノが減っていく。これがインフレの怖さです。
ただし60代は「守り」も大切。慌てて色々な商品を買うと失敗します。一定の現金は必要です。焦らず、自分の状況を整理してから動くこと。具体策はこの後の質問で順番にお答えします。
Q2. 投資したいけれど、マイナスになるのが怖いです
最初に少し厳しめに言います。投資はそもそもリスクがあるものです。何かを得るには何かを引き受ける必要がある——ノーペイン・ノーゲイン。大きく増やしたいなら、一時的に減る額も大きくなります。「お金を一切減らさずに増やす」という発想自体が間違いなのです。
だからこそ大切なのは、いくらまでのマイナスなら耐えられるかを自分の財布と照らし合わせ、その“覚悟”を決めること。インフレ対策だけなら堅実な方法もありますし、大きく増やしたいなら相応のリスクを取る。まず自分がどうしたいのかを明確にしてください。
Q3. 銀行や保険会社に勧められた商品、客観的にどうですか?
正直に言うと、こういう相談が来ると身構えます。人が販売する以上そこには手数料が乗り、営業側は手数料の高い商品を勧めがちだからです。ネット証券なら購入時手数料0円の商品が、窓口を通すだけで約3%——1,000万円なら一括で30万円が販売会社に入ることもあります。さらに毎月の運用コストも引かれ続けます。
結論、おすすめは圧倒的にネット証券です。60代でもSBI証券や楽天証券を普通に使っている方はたくさんいますし、電話サポートもあります。どうしても対面が安心なら止めはしませんが、窓口は手数料が割高になるという事実だけは理解した上で選んでください。
Q4. 株式100%の運用で大丈夫ですか?債券はいらない?
答えは「投資する金額による」です。全資産に対して何%を運用に回すかをまず決めてください。貯金1,000万円の人が10万円投資するのと、貯金50万円の人が10万円投資するのではまったく意味が違います。
その上で、投資初心者なら最初は株式100%で問題ないと考えています。ここでいう株式100%とは一社の株ではなく、S&P500やオルカンのように何百・何千社へ分散された“株式投資信託”のこと。中身はしっかり分散されています。リーマンショック級で一時的に半分になるリスクは理解しつつ、長期では株式が最も増えやすい。債券などのヘッジ資産が必要になるのは、大きな金額を運用する人だけです。
Q5. 米国株は割高だと聞きました。今から買っても大丈夫?
長期で持つなら、タイミングはそこまで気にしなくて大丈夫です。割安・割高を測るCAPEレシオで見ると今のS&P500は約40倍と歴史的に高い水準。でも実は2017年も2019年も2021年も「割高」と言われ続け、それでも株価は上がってきました。割高という言葉に振り回されて買えないのが、一番もったいないパターンです。
とはいえ高値掴みの不安も分かります。そこで60代の方は、リスクを取れる範囲で初期にある程度まとめて投資し、以降はドルコスト平均法で毎月一定額を積み立てるのが最適。時間を分散させるだけで、高値掴みの恐怖はほぼなくなります。
Q6. まとまったお金を、どう動かせばいいですか?
大金を手にすると、人はつい一度に全額を動かしたくなります。でも一括投資はリスクが大きく、計画的にやるべきです。初心者が1,000万円をいきなり株式100%に入れるのは、絶対におすすめしません。
どうしても一括で入れるなら、株式以外にも分散を。初心者なら株式50%・債券50%、国内50%・先進国50%の“4資産均等型バランスファンド”に一括も一つの手です。ただ僕の根本的な考えは、最初から大きく動かすこと自体にリスクがあるというもの。まずは数百万円だけ投資し、残りはコツコツ積立。そして「いつ・いくら取り崩すか」という出口まで含めて計画することが重要です。一人で難しければ、プロに相談する方法もあります。
Q7. 債券や金は買ったほうがいいですか?
債券や金は株式とは違う動きをしやすいので、あくまで株式の“リスクヘッジ”として持つものです。基本は株式で資産を作り、金額が大きくなってきた段階で金や債券を組み合わせ、暴落時の下落幅を小さくする。これが正しい順番です。
注意したいのは、分散しすぎるとリターンも得られなくなること。各資産の“役割”を明確にしましょう。金は直近30年でこそS&P500に迫る勢いですが、200年の歴史では株式に到底及びません。あくまで株式が主役、金や債券は守りの脇役。割合は少なめがおすすめです。
Q8. ネット証券は難しそうで不安です
結論から言い切ります。60代の方でもネット証券で全く問題ありません。サイトはどんどん使いやすくなっています。ネックになりやすいのは、セキュリティ強化による“ログインの面倒さ”と、最初の“積立設定”くらい。
でもこれも一度やってしまえばあとは簡単。毎日画面を開くものでもなく、設定さえ済めば基本は放置でOKです。最初のログインや設定が不安なら、サポート窓口を使うか、操作の手助けを頼ってください。それさえ越えれば、あとはずっとあなたの味方になります。
Q9. 親が短命でした。自分も長生きしない前提でいい?
結論、「自分は90歳以上生きる」前提で資産形成をすべきです。余命は誰にも分かりません。お金を持ったまま亡くなるのは仕方ないとしても、長生きしたのにお金がない“老後破綻”だけは避けなければいけません。今は100歳まで生きる人がゴロゴロいる時代です。
同時に大切なのが「お金を使う計画」。『DIE WITH ZERO』には、余命宣告を受けて初めてお金より家族との時間を大事にするようになった夫婦の話が出てきます。短命かもと思うならなおさら“今”を大切に。貯める計画と使う計画を両方立てるのがベストです。
Q10. 結局、何を・いつ・いくら買えばいいですか?
最終的に全員が聞いてくる質問です。お答えします。
- 何を:初心者ならS&P500かオルカン。幅広く分散された株式インデックスファンドが王道です。
- いつ:「今すぐ」です。1日でも早く市場にお金をさらすほど、複利で指数関数的に伸びます。
- いくら:「一括+積立」で設計します。働いている間は毎月“一定額”を積立(金額は変えない)。一括は今リスクを取れる範囲で、できるだけ初期に多めに入れるのがポイントです。
積立は生活防衛費の1年分を確保した上で続けてください。積立中に防衛費が減るなら、それは投資にお金を回しすぎです。リタイア時にも1年分の防衛費が残る設計を。
まとめ:今日やるなら、たった1つの行動を
60代の投資、ここだけ押さえる
- 現金だけは危険、でも守りの現金も必要
焦らず、生活防衛費を土台にする。 - 初心者はオルカン/S&P500で株式中心
一括+積立で時間を分散する。 - 金・債券は金額が増えてからの脇役
90歳以上生きる前提で、使う計画も立てる。
今日の動画…ではなく記事を踏まえて、一つだけ行動するなら「ネット証券の口座開設」です。口座を作るだけなら1円もかかりません。でもこの一歩で、間違いなく景色がガラッと変わります。
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