なぜ今「現金のまま」が一番危険なのか
50代60代の方なら、日々の買い物で「あれ、いつの間にこんなに高くなったの?」とゾッとすることがあるはずです。昔は150円だった卵が300円に、2,000円だったお米が4,000円台に。42年間ずっと10円だったうまい棒ですら、たった2年で15円になりました。
大きな買い物はもっと深刻です。20年前に約236万円で買えたプリウスは、いま約350万円から。当時2,500万円で建てられた家は、いまや4,000万円コースです。僕たちの年収はほとんど増えていないのに、モノの値段だけがはるか遠くへ行ってしまいました。
インフレは「真夏のアイスクリーム」です。昔はそこまで早く溶けませんでしたが、今の強烈な暑さ(=インフレ)では、現金という名のアイスがみるみる溶けていきます。
総務省の消費者物価指数を見ると、ここ5年で物価は約10%上がっています。つまり銀行に1,000万円を置いて安心していた人は、数字は1,000万円のままでも、実際には900万円分のモノしか買えなくなっているということです。通帳の数字は減らないのに、買えるものが静かに減っていく。これがインフレの本当の怖さです。
50代60代こそ「債券中心」をやめて株式中心で攻める理由
銀行の窓口や昔ながらのファイナンシャルプランナーは、「もう50代ですから、株を減らして安全な債券を中心にしましょう」と勧めてきます。債券投資そのものは間違いではありません。ただ今の強いインフレ時代に「債券中心」にするのは、現代の経済環境を無視した提案だと僕は考えています。
そもそも生の国債はリターンが低いうえに新NISAの対象外。「では新NISAで買える債券ファンドなら」と思っても、金利変動で元本割れするリスクがあります。リターンが低いのに減る可能性はある——それなら株式を中心に据えたほうが、よほど合理的です。
価格が動かない現金や債券は、インフレ下では「静かに、確実に価値が目減りしていく資産」に変わります。物価上昇に合わせて企業の利益が伸びる株式こそ、インフレへの最強の防具です。
「株は値下がりが怖い」——その不安にもちゃんと答えがあります。世界中の企業に長期・分散・積立で投資しておけば、企業はインフレに合わせて値段を上げていくので、株価も基本的に物価と一緒に育っていきます。沈まないけれど縮んでいくイカダ(債券・現金)を捨てて、揺れるけれど確実に前へ進むクルーザー(株式)に乗り換える。その覚悟が、60代からでも十分に間に合います。
プロはスパイスを足す。でもあなたは「オルカン1本」でいい
正直に言うと、僕自身のポートフォリオには日本株や新興国株、暗号資産まで入っています。でもこれは、お金の専門家として日々決算書を読み込み、夜中に相場をチェックし、大きなストレスと時間をかけて使いこなしている「スパイス」です。忙しい皆さんが真似をする必要はまったくありません。むしろ絶対に真似しないでください。
そこで圧倒的におすすめなのが、全世界株式インデックス、いわゆる「オルカン」です。オルカンは、世界中の最高の頭脳が計算し尽くした“黄金比のバーモントカレー”のようなもの。今はアメリカが強いのでApple等が多めですが、将来インドが世界一になれば自動でインドの比率を増やしてくれます。自分で煮込まなくても、勝手に最高のカレーを作り続けてくれるシステムです。
残念なのは、半端に知識をつけて「完成されたカレーに変な隠し味」を足してしまう人です。手数料2%近いテーマ型アクティブファンドや、元本を取り崩しているだけの「毎月分配型」は、複利というお金が増える最大のエンジンを自ら捨てる行為。スリルが欲しいなら遊園地のジェットコースターへどうぞ。
今は歴史上もっとも有利な「超イージーモード」
「自分にできるだろうか」と不安に思う必要はありません。今の個人投資家は、歴史上かつてないほどの“超イージーモード”にいます。最大の理由は、フィンテックによるとんでもない価格破壊です。
| 項目 | 15年前(2010年頃) | 現在 |
|---|---|---|
| 投信のコスト | 年0.7〜0.8%(アクティブは1.5〜2.0%) | オルカン実質0.057% |
| 購入時手数料 | 3%前後が珍しくない | 0円 |
| 国内株の売買 | 対面で片道1万円超 | 主要ネット証券で0円 |
| 最低投資額 | 1万円から | 100円から |
| 税金 | 利益に約20%課税 | 新NISAで生涯1,800万円まで無期限非課税 |
仮に1,000万円を運用した場合、15年前なら年間7万〜15万円ものコストを毎年取られていました。それが今のオルカンなら年間約5,800円。これが20年30年と積み上がれば、最終的な差は数百万円単位になります。「手数料が安く、税金がかからない時代に生まれた」というだけで、圧倒的に有利なのです。
新NISA1,800万円をオルカンで埋めるとどうなる?
全世界株式(MSCI ACWI)の設定来リターンは年率約8.82%ですが、ここでは保守的に年利6%で試算します。50代60代の資金力を活かし、新NISAの生涯非課税枠1,800万円を毎月30万円(年360万円)で5年かけて埋めるとします。
放置プレイのシミュレーション(年利6%)
元本1,800万円から1円も追加していないのに、寝かせておくだけで3,200万円以上の利益が生まれる計算です。しかも新NISAなので、この利益に本来かかる約640万円の税金がまるごとゼロ。これだけの仕組みが目の前に揃っているのに、やらない理由が見当たりません。
まとめ:今日やるべきたった1つのこと
インフレ時代の資産形成 3つの核心
- お金を増やす欲を肯定する
現金のまま放置するのは、インフレ下では“静かに貧しくなる”選択。まず一歩を踏み出す。 - 50代60代でも株式中心で攻める
債券中心という古い常識を捨て、長期・分散・積立でインフレに勝つ。 - 余計なスパイスを足さず「オルカン1本」
超イージーモードの今、新NISA×オルカンを淡々と。浮いた時間は本業と家族に使う。
最後に、今日からできる具体的なアクションを1つだけ。今夜、ご自身の「毎月の生活費の2年分」を正確に計算してみてください。この2年分が、どんな暴落が来ても手をつけない「生活防衛資金」になります。この分厚いクッションがあるからこそ、株式の値動きに耐えられます。そして防衛資金と直近で使うお金を除いた余剰資金は、株式という最強のエンジンに回す覚悟を決めましょう。
あなただけの投資設計図が必要ですか?
今日お伝えしたのは一般論です。あなたの家族構成・年金額・資産状況・ライフプランによって、最適な現金比率・投資配分・取り崩しのタイミングはまったく変わります。現在、50〜60代向けの無料相談を毎月5名様限定で実施中です。ご興味のある方はお早めにどうぞ。
公式LINEで無料相談する