なぜ2026年に日本株なのか(為替リスクの分散)
ここ数年、僕たちは歴史的な円安の恩恵を受けてきました。S&P500やオルカンを持っているだけで、株価上昇+円安効果で資産が増えた。でもその含み益の一部は、単に円の価値が下がったことによるものです。つまり今、多くの人の資産は猛烈に「円安シナリオ」に偏っているのです。
もし円高が進めば、1ドル150円が130円になるだけで、S&P500の株価が動かなくても資産価値は約13%ダウン。これを誤差と笑えるならいいですが、多くの人にとっては笑えないダメージです。だからこそ、為替の影響を直接受けない日本株が、リスクヘッジとして魅力的に見えてきます。
円高シナリオを無視できない理由
「日米の金利差はまだ大きいから円安継続でしょ?」——基本シナリオはその通りです。でも最近、「金利差縮小=円高」という教科書通りの相関が薄れ、円高の可能性も意外と無視できません。
- 日本の巨額債務と積極財政:政府債務はGDP比約230%。積極財政でさらに財政が悪化すれば「悪い円安」のリスク。
- 金利差の逆転は事実上不可能:米3.5〜3.75%に対し日本は0.5%前後。単純な金利差での円高は起きにくい。
- 円キャリートレードの巻き戻し:米国が急な景気後退で緊急利下げ→日本が利上げ、となると、低金利の円で借りてドル運用していた資金が一気に円買いに動き、急激な円高に。2024年夏の急落がまさにこれでした。
円安と円高、どちらに転ぶか分からない。だからこそ両方に備える。これが分散投資の真髄です。S&P500一本足だと「株安+円高」の往復ビンタを食らいますが、日本株を持っていれば少なくとも為替のビンタは避けられます。
日本株を動かす主役は誰か
意外かもしれませんが、日本株を動かすメインプレイヤーは海外投資家です。一方で日本の個人投資家はむしろ売り越し、新NISAでオルカンやS&P500を買っています。「人の行く裏に道あり花の山」——みんなが手放している今こそ、という見方もできます。
もう一つの主役が企業自身の自社株買いです。東証からの「PBR1倍割れ是正」要請などを受け、ため込み体質だった日本企業が、資本効率の改善・株主還元・ガバナンス改革に本気で動き始めました。その結果、稼ぐ力がつき、日経平均がS&P500を上回る場面も出ています。積極財政という国策の後押しも、企業業績にはプラス材料です。
日経平均とTOPIX、どっちを買う?
個別株は楽しいですが、忙しい方にはインデックスファンドが王道。日本株なら選択肢は日経平均かTOPIXの2択で十分です。
| 日経平均株価 | TOPIX(東証株価指数) | |
|---|---|---|
| 構成 | 代表225社・株価平均型 | プライムほぼ全銘柄・時価総額加重 |
| 特徴 | 値がさ株の影響大・動きが大きい | 分散が効く・動きはマイルド |
| 向いている人 | 成長を牽引する主力に乗りたい | 市場全体に幅広く分散したい |
長期で見れば誤差の範囲なので、迷ったらコストが安い方・純資産総額が大きい方でOK(例:eMAXIS Slim 国内株式の日経平均型/TOPIX型)。あれこれ複雑な商品に手を出す必要はありません。ポートフォリオはシンプルなほど長続きします。
まとめ:あくまで“トッピング”として
2026年・日本株の狙い方
- 為替ヘッジとして日本株を強化
円安・円高どちらに転んでもいいよう通貨を分散する。 - 海外勢・自社株買い・国策が追い風
個人が売っている今こそ逆張りの妙味。 - 商品は日経平均かTOPIXのインデックスで十分
攻めるなら日経平均、広く分散ならTOPIX。
大事な注意点を一つ。今日の話は「もう一歩上を目指す中級者向けの“トッピング”」です。「管理は面倒」という方は、これまで通り全世界株式1本でまったく問題ありません。それが一番楽で、間違いのない道です。中身を理解し、自分のリスク許容度を確認したうえで、日本株という選択肢も検討してみてください。
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