こんにちは、りょうです。
最近、50代・60代の方から「新NISAでオルカンを買っています。このまま一本で大丈夫でしょうか?」という相談を受けることが増えています。
結論から言うと、オルカンそのものはとても優秀な投資先です。世界中の株式に分散できるので、長期投資の中心に置く選択肢としてはかなり合理的です。
ただし、ここで一つ大事な視点があります。オルカンは“世界分散された株式”であって、“元本が守られる安全資産”ではないということです。
今日のテーマは、オルカンを否定する話ではありません。オルカンを主役にしながら、どうやって老後資金のクッションを作るか。その候補としてよく出てくる「日本国債」と「高配当株」の使い方を整理していきます。
オルカン一本が不安になる本当の理由
オルカンは世界中の株式に分散されています。米国だけ、日本だけ、特定の一社だけに賭けるよりは、はるかにリスクが分散されています。
でも、株式である以上、暴落はあります。リーマンショック級、コロナショック級の下落が来れば、評価額が一時的に大きく減ることは普通にあります。さらに外貨建て資産を多く含むため、為替の影響も受けます。
若い人なら、暴落しても「安く買えるチャンス」と考えやすいです。しかし60代で、来年から取り崩す予定のお金まで株式に入っていたらどうでしょうか。
投資で怖いのは、単に下がることではありません。下がったときに、売らざるを得ない状態になっていることです。
だから50代・60代の資産設計では、リターンだけでなく「いつ使うお金なのか」を分けて考える必要があります。
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特に50代・60代の方が検討しやすいのは、財務省が発行している「個人向け国債」です。個人向け国債には、変動10年、固定5年、固定3年の3種類があります。
財務省の説明では、個人向け国債は1万円から購入でき、半年ごとに利子を受け取れます。満期まで持てば元本が戻る仕組みで、最低金利も年0.05%保証されています。また、発行後1年を経過すれば、原則として1万円単位で中途換金できます。
この特徴だけを見ると、派手さはありません。でも、50代・60代の老後資金においては、この「派手さがないこと」が逆に価値になります。
オルカンやS&P500は、長期で資産を増やす主役になり得ます。一方で、個人向け国債は「近い将来使う可能性があるお金」や「絶対に大きく減らしたくないお金」の置き場所として考えやすいです。
たとえば、今後5年以内に使う予定の生活費、住宅修繕費、医療費、親族支援の可能性があるお金。こういった資金まで株式100%で運用してしまうと、相場次第で精神的にかなり苦しくなります。
高配当株は“利息の代わり”ではない
高配当株の魅力は、なんといっても配当金です。株を売らなくても定期的にお金が入ってくる。この感覚は、老後資金を考えるうえでかなり心強いです。
特に60代になると、「資産を取り崩す」という行為に抵抗を感じる方が多いです。投資信託を売るたびに、資産が減っていくようで不安になる。そういう方にとって、配当金は心理的な支えになりやすいです。
ただし、高配当株は、国債や預金の利息とはまったく別物です。株なので値下がりします。業績が悪くなれば減配もあります。最悪の場合、無配になることもあります。
「配当利回りが高いから安全」と考えるのは危険です。株価が大きく下がった結果、見かけ上の配当利回りだけが高く見えているケースもあります。いわゆる高配当の罠です。
高配当株を使うなら、あくまで株式の一部として考えるべきです。個別株に集中しすぎず、業種分散、銘柄分散、場合によっては高配当株ETFや投資信託も含めて検討する。この前提を間違えると、老後資金の守りどころか、逆にリスクを増やしてしまいます。
日本国債と高配当株、どちらが正解か
では、日本国債と高配当株はどちらが正解なのでしょうか。僕の答えは、目的が違うので、勝ち負けで考えないです。
| 資産 | 主な役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| 日本国債 | 近い将来使うお金、大きく減らしたくないお金、相場が荒れたときにも落ち着いていたいお金を守る。 | 大きく増やす資産ではない。インフレに完全に勝てるとは限らない。 |
| 高配当株 | 配当金というキャッシュフローを作り、取り崩しへの心理的抵抗を下げる。 | 株価下落、減配、無配のリスクがある。守りの資産ではなくリスク資産。 |
「国債は増えないから意味がない」と考える人もいますが、守るためのお金に増える力を求めすぎると、いざというときに困ります。
逆に「高配当株なら配当があるから安心」と考える人もいますが、配当金があっても株価が大きく下がれば、資産全体ではダメージを受けます。大事なのは、役割分担です。
50代・60代の基本設計は3つに分ける
僕なら、50代・60代の資産は大きく3つに分けて考えます。
1. 生活防衛資金
これは預金で持つお金です。生活費の半年から1年分、場合によっては2年分。ここは投資しなくていいです。投資効率よりも、すぐ使える安心感を優先します。
2. 守りの資金
今後数年以内に使う可能性があるお金、暴落時に売りたくないお金です。ここに個人向け国債や定期預金などを組み合わせます。利回りは高くありませんが、値動きに振り回されにくいのが強みです。
3. 成長資金
10年以上使わない予定のお金です。ここにオルカンやS&P500などのインデックス投資を置く。さらに、配当収入を楽しみたい人は、成長資金の一部として高配当株を組み合わせる。
このように分けると、オルカンを持ち続ける力がかなり上がります。暴落しても「当面使うお金は別に確保してある」と思えるからです。
よく「50代なら株式何%、債券何%が正解ですか?」と聞かれます。ただ、これは年齢だけでは決まりません。同じ60歳でも、年金が多い人、退職金が多い人、住宅ローンがない人、まだ働く予定の人では、取れるリスクがまったく違います。
さらに大きいのが性格です。評価額が20%下がっても平気な人もいれば、5%下がっただけで夜眠れなくなる人もいます。これは良い悪いではありません。自分の性格に合わない運用をすると、どれだけ理論的に正しくても続きません。
目安としては、まず「これから5年以内に使う可能性があるお金」は株式から外す。その上で、10年以上使わないお金をオルカンなどに回す。高配当株は、配当を楽しみたい人が余裕資金の一部で持つ。この順番で考えると、大きな失敗を避けやすくなります。
まとめ
オルカン+守り資産 早わかり
- オルカンは優秀だが株式である
世界分散されていても、大きく下がる時期はある。使う時期が近いお金まで株式に置くと、暴落時の取り崩しリスクが高まる。 - 日本国債は守るお金の置き場所
個人向け国債は、大きく増やす資産ではないが、元本を守りたいお金の置き場所として使いやすい。 - 高配当株はリスク資産の一部
配当金は魅力だが、値下がりや減配リスクがある。利息の代わりではなく、株式の一部として考える。
結論としては、オルカンか国債か、高配当株か、という二択ではありません。
近い将来使うお金は守る。長く使わないお金は育てる。配当を楽しみたいなら一部で持つ。
この役割分担が、50代・60代の資産設計ではとても重要です。投資で大切なのは、最高の利回りを狙うことだけではありません。暴落が来ても、焦らず続けられる仕組みを作ることです。
オルカンを信じるためにも、周りの守りを固める。これが、老後資金を長く守りながら育てるための現実的な考え方です。
自分に合った資産配分を考えたい方へ
今日お伝えしたのは一般論です。どれくらいを現金で持ち、どれくらいを国債やオルカンに回すべきかは、年齢・年金・収入・家族構成・性格によって変わります。50〜60代向けの無料相談をご希望の方は、公式LINEから最新情報をチェックしてみてください。
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