今年の未使用額は、翌年の年間上限に足せない
2024年からのNISAは、つみたて投資枠が年120万円、成長投資枠が年240万円までです。今年使い残した年間投資枠は、翌年の年間投資枠へ繰り越せません。二つの枠それぞれにこのルールがあります。[1][2]
一年限り有効のプール回数券で考えると、今年使わなかった回数を翌年の利用上限に足せない、という部分が似ています。NISAでも「今年あといくら使えるか」と「来年いくら使えるか」を別の年の数字として見ると、足し算の間違いを防げます。
ただしNISA枠は買った回数券ではなく、税制上の投資上限です。使い残した額と同額の現金が口座から消えたり、その分の罰金が発生したりするものではありません。元本や利益を保証する仕組みでもありません。[1]
60万円だけ買った年と、翌年の上限を計算する
現在の制度による仮定例。総枠にも十分な空きがある場合。未使用60万円の繰越はできません。
仮に、2026年のつみたて投資枠で60万円だけ買い、その年はほかに買付けをしなかったとします。年間120万円との差は120万円-60万円=60万円。この未使用60万円を、2027年の年間上限へ加えることはできません。[1]
2027年のつみたて投資枠の年間上限は、現在の制度では120万円です。「120万円+前年の60万円=180万円」にはなりません。この例は総枠にも十分な空きがあると仮定した年間上限の説明で、実際の買付可能額や投資すべき金額を示しません。[1][2]
成長投資枠の未使用分を、翌年のつみたて投資枠へ回すこともできません。買える商品の条件も違います。年の途中に買付けを止めた場合も、過ぎた年の枠を後からまとめて取り戻す計算はしないようにしましょう。[1]
年間枠を残しても、生涯の総枠が同額減るわけではない
仮定:買付けは60万円だけ
ほかの買付け・売却がない仮定例。証券会社の実画面ではありません。残りを一度に買えるわけではなく、年間上限と成長投資枠の内枠も適用されます。
年間投資枠とは別に、買付額で管理する非課税保有限度額が合計1,800万円、そのうち成長投資枠は1,200万円まであります。まだ投資していない部分は、将来の各年の年間上限内で利用できます。今年の年間枠を残したからといって、生涯の総枠から同額が差し引かれるわけではありません。[2]
例えばNISAでの買付けが先ほどの60万円だけで、ほかの買付けも売却もないと仮定します。総枠の使用額は60万円で、合計の残りは1,800万円-60万円=1,740万円です。ただし翌年にこの1,740万円を一度に買えるのではなく、年間の上限も同時に守ります。[2]
ここは、売却後の枠の再利用とも区別します。売却した商品の取得金額に対応する総枠は翌年以降に再利用できますが、その年の年間上限へ上乗せされません。「今年使い残した枠」と「売って空いた総枠」は、発生する理由も違う数字なんですね。[2][3]
年末の追加購入より先に、来年の家計から予定額を決める
今日することは、今年の買付済み額、年内に残る積立予定額、来年も無理なく出せる月額を別々に一枚へ書くことです。注文しただけの金額を買付済みと数えず、金融機関の実際の約定・受渡の表示と照合しましょう。
年末の買付けがどの年の枠になるかは、注文日だけでは判断できません。商品や金融機関が示す受渡日と年末の受付予定を公式案内で確認します。つみたて投資枠は積立契約に基づく買付けであり、余った枠へ好きな方法で一括注文できると決めつけません。[1]
空きがあることと、家計から出せることは別です。修繕費や医療費など近く使うお金を確保したうえで、翌年の積立予定を考えましょう。比較を終える目安は、家計から出せる予定額が、翌年の年間上限と総枠の残りの両方に収まると確認できた状態です。
