まず会社に退職金制度があるかを確認する
退職金制度を設けること自体は、法律上すべての会社に義務付けられているわけではありません。大阪労働局は、会社に制度があるかをまず確認し、制度がある場合はその内容に従う支払いが必要だと説明しています。長く勤めたという理由だけで金額や期日を推測しないでください。[1]
就業規則や別冊の退職金規程を用意し、自分が適用対象か、退職理由や勤続年数で条件が変わるかを確認します。見当たらなければ、人事・総務へ「自分に適用される退職金制度の名称と規程の閲覧方法」を聞くところから始めましょう。
「7日以内」を退職金の共通期限にしない
労働基準法第23条には、退職等に際して請求があった場合の賃金の支払い・金品返還について7日以内という定めがあります。ただし沖縄労働局は、退職金について、就業規則等で支給期日があらかじめ特定されている場合、その期日が来る前に支払わなくても同条の趣旨に反しないと説明しています。退職後7日で必ず入金されるという意味ではありません。[2]
配送の受付日と、あらかじめ決めた到着日を別々に見るようなイメージです。退職の事実が受付に、規程に定めた支給時期が到着予定に対応します。手続きが始まった日と、お金が入る予定の日を、同じ欄へ書かないことが大事なんですね。
もちろん荷物の配送と賃金の権利は同じではありません。退職金の支払い義務や期日は会社の規程等と法令に基づいて判断します。この例えは日を分けるためのもので、会社が自由に支給を延期できるという説明ではありません。
規程と会社の回答を一枚の確認メモへ
規程・会社の回答を転記
実際の会社の書式ではなく、照合用メモの模式図です。
仮の確認例として、退職日が3月31日、会社から示された退職金の支給予定日が4月30日だったとします。まず就業規則と退職金規程の支払時期の条項を開き、その予定日の根拠を人事・総務へ確認します。これは手順の例であり、どの会社も1か月後に支払うという意味ではありません。
メモには「制度名/適用条件/退職日/支給予定日/必要な手続き/問い合わせ先」を分けて転記します。会社の回答が規程のどこに対応するか、提出書類と提出期限があるかも確認してください。条項が見つからない、回答と違う場合は、自己判断で予定日を補わず確認を続けます。
確認を終える際は、規程の支払時期と会社の回答が対応していることを確かめ、支給予定日に自分の銀行口座の入金日と入金額を会社の通知と照合します。額がまだ未確定なら未確定と記し、確定した支給額として運用や大きな支払いの予定へ入れないでください。
期日が過ぎても入金がないときは、記録をそろえる
支払義務や期日は適用規程等で確認。会社が自由に延期できる意味ではありません。
まず会社へ、規程の支払時期、通知された予定日、未入金の事実を伝え、状況と支払予定を確認します。相談が必要なら、規程・通知・問い合わせの記録をそろえ、最寄りの労働基準監督署や労働局の相談窓口へ相談しましょう。支払い義務の判断には、自分に適用される制度の内容が必要です。[1][2]
今日の行動は、就業規則と退職金規程の閲覧方法を確認し、人事・総務に支給予定日とその根拠の条項を質問することです。確認メモを作り、回答日と担当窓口も残しておくと、退職後に同じ確認をやり直さずに済みます。
よくある質問
就業規則ではなく、別の退職金規程に書いてある場合は?
別冊の規程も確認します。自分に適用される版と、就業規則からの参照関係を会社へ聞いてください。一般のモデル規則を自分の会社の約束と読み替えず、実際の規程と通知を使います。
