一般預りで持つ商品は、そのまま特定預りへ変更できない
一般から特定への変更と、特定口座内の源泉徴収変更は別の手続きです。
SBI証券の公式FAQでは、一般預りで保有している株式や投資信託を、特定預りへ変更することはできないと案内されています。まだ売っていない商品も対象です。「売却する前なら変更できる」とは考えないようにします。[1]
また、一般口座で譲渡した取引を、あとから特定口座の取引として処理し直すこともできません。確定申告の準備を楽にしたいという目的と、証券会社で変更できる範囲は分けて確認する必要があります。[1]
口座を開設することと、過去に買った商品の預り区分を変えることは別です。特定口座が使えるようになっただけで、既存の一般預りの商品も移ったと決めつけないことが出発点です。
同じ駅でも、乗っている列車の行先は別
同じ駅に、行先の違う列車が停まっている場面を想像してください。駅が同じでも、乗った列車の行先まで同じにはなりません。証券会社に口座があることが駅、各商品の預り区分が列車の行先に対応します。口座の存在だけでは、商品の区分は分からないのです。
ただし、駅なら乗り換えられるという部分は、この例えでは使いません。一般預りから特定預りへ変更できるかは、交通の自由さではなく、SBI証券が示す取扱いで判断します。[1][2]
「特定口座」と「源泉徴収あり・なし」も区別しましょう。前者は預り区分の話、後者は特定口座内の税金の徴収区分の話です。一般預りの商品を移す問題を、源泉徴収の設定変更だけで解決することはできません。
100株の例で、口座情報と商品情報を二列に分ける
ここからは架空の整理例です。A株100株を一般預りで保有し、その後に特定口座を開設したと仮定します。売買や移管は行っていません。メモの一列目を「特定口座の開設状況」、二列目を「A株100株の預り区分」とし、別々の確認欄を作ります。
一列目が開設済でも、二列目が一般預りなら、その商品を特定預りで保有していることにはなりません。保有商品の明細や買付時の取引報告書で、銘柄・数量・預り区分を対応させます。画面や書面によって項目名が違う場合は、表示の意味を公式窓口へ確認してください。
開設状況の資料と商品ごとの預り区分を照合し、A株100株がどの区分にあるかを資料で確認できたら、現状把握は完了です。区分が読めない、明細同士が合わない場合は、推測で記入せず、確認日時と資料名を添えてSBI証券へ問い合わせます。
変更の方向は、一方通行になることがある
公式の変更可否表では、特定口座から一般口座への変更は可能とされていますが、その後に特定口座へ戻すことはできないと注記されています。一般から特定が不可という話と逆向きの手続きを、同じものとして読まないようにします。[2]
NISA口座から課税口座へ預り区分を変更した場合も、再びNISA口座へ戻すことはできないという注意があります。できる方向があるからといって、いつでも往復できるわけではありません。今回は一般預りの整理が主題なので、NISAから出す手続きを進める必要はありません。[2]
実際に区分変更を検討するときは、対象商品と変更方向を先に明確にします。変更後に元へ戻せるかも含め、手続き前に確認してから判断しましょう。
買い直しを急がず、申告用の記録を残す
売却して別の区分で買い直すことは、預り区分だけを書き換える処理ではありません。新たな売買になり、価格変動や税務上の損益、費用を考える必要があります。手続きの手間を減らすつもりで、不要な売買を増やさないことが大切です。
今日できることは、一般預りの商品について、銘柄・数量・買付記録の所在を一行ずつ書き出すことです。売却済みなら、売却の取引報告書も同じ商品に対応させます。変更可否はSBI証券、申告方法や必要資料は税務署または税理士へ確認すると、質問を整理しやすくなります。
よくある質問
他社の特定口座で持つ株式をSBI証券へ移す場合も同じですか?
一般預りから特定預りへの変更とは別の取扱いです。SBI証券は、他社で特定預りにしている株式なら当社の特定口座へ移管入庫できると案内しています。移管元・移管先の区分と対象商品の条件を確認してください。[3]
