冷蔵庫にも置き場がある。お金も使う日で分ける
冷蔵庫を思い浮かべてください。今夜使う食材と、来月まで保存したい食材を、同じ感覚で置きますか。冷蔵か冷凍かを決める前に、いつ使うかを考えますよね。お金も同じです。
個人向け国債は最低1万円から1万円単位で買えます。ただし、原則として発行後1年間は中途換金できません。「少額から買える」と「すぐ使える」は別なんですね。来月の生活費や急な修理代まで、この置き場へ移さないことが最初の確認です。[4][5]
ここで混同しやすいのが満期です。変動10年を選んだからといって、10年間まったく取り出せないわけではありません。発行から1年経過後は原則中途換金できますが、利子の調整があります。満期と換金可能になる時期は、別々に見てください。[5]
- 商品:変動10年・固定5年・固定3年
- 募集:申込期限と発行日
- 資金:生活費・予定支出を除いた額
3タイプは「金利の決め方」と「満期」で比べる
では、3タイプを比べてみましょう。変動10年は半年ごとに利率が見直されます。階段のようにずっと上がる仕組みではなく、市場金利に応じて上がることも下がることもある。ここを押さえておきたいんですね。[3]
固定5年・固定3年は、発行時の利率が満期まで続きます。例えるなら、変動は半年ごとに更新するメニュー、固定は最初に決めたメニューです。ただし、どちらが得かはこれからの金利次第。今の利率だけで未来の勝ち負けまで決めないようにしましょう。[3]
三商品とも最低金利は年0.05%、利払いは半年ごとです。下の表で仕組みを確認したら、実際の募集利率は注文日の公式画面で比べます。この記事の仮定利率を、募集中商品の利率として使わないでください。[3][6]
| タイプ | 金利 | 満期 |
|---|---|---|
| 変動10年 | 半年ごとに変動 | 10年 |
| 固定5年 | 発行時に固定 | 5年 |
| 固定3年 | 発行時に固定 | 3年 |
30万円を買うなら、残るお金まで計算する
それでは、実際に注文する場面を考えましょう。買付余力が50万円あるとして、30万円の国債を申し込む。単純には20万円残ります。でも、別に10万円の出金予定があったらどうでしょうか。自由に使える残りは10万円です。
ネットの買い物でも、カートに入れる前と注文を確定した後では、お金の予定が変わりますよね。個人向け国債は、申し込み完了時点で買付余力が拘束されます。表示されている50万円を「全部使ってよい額」と思わないことが大切です。[1]
下の表は説明用の仮定です。生活予備費は別に確保している前提で、出金・別の買付・今回の国債を一枚のメモに並べています。入力単位は画面表示に従い、最終確認画面で30万円の申し込みになっているかを照合してください。
- WEBサイトにログインし「債券」→債券取引メニュー「円貨建」→「国債」→「個人向け国債」を開く。[1]
- 変動10年・固定5年・固定3年の詳細画面で、回号・利率・募集期限・発行日を照合する。
- 「注文」から入力画面へ進み、金額・必要書面・確認画面を読み、受付完了後に注文履歴へ戻る。アプリ独自の操作手順は本稿では扱わない。
| 確認項目 | 金額 | 計算・判断 |
|---|---|---|
| 証券口座の買付余力 | 50万円 | 他の注文による拘束なしと仮定 |
| 別の出金・買付予定 | 10万円 | 先に確保 |
| 今回の国債注文 | 30万円 | 申込完了時に拘束 |
| 残る余力 | 10万円 | 50−10−30=10万円。生活予備費は別途確保 |
注文後に評価額が出ない。慌ててもう一度押さない
注文したのに評価額が見当たらない。「あれ、失敗したのかな」と思うかもしれません。でも、通販でも注文受付と発送通知は別ですよね。国債も受付・約定・発行で情報が反映されるタイミングが違います。[1]
最初に見るのは「債券Myメニュー」→「取引照会」→「注文履歴・取消」です。回号、金額、注文状態を確認してください。個人向け国債の約定連絡はメッセージボックスへ送信されないと案内されています。お知らせが来ないことだけで未注文とは判断できません。[1]
営業日14時までの申込は当日14時、14時10分頃以降は翌営業日14時の約定と案内されています。受付時間は公式画面を優先してください。口座管理・ポートフォリオには約定翌日に一部情報が反映されますが、取得単価・評価額は発行日に反映されます。履歴を確認できないまま再注文するのは、同じ品を二重に買うようなものです。まず受付を確かめましょう。[1]
利子は円で見る。中途換金の調整も忘れない
年利1%と聞くと、なんとなく分かった気になります。でも暮らしの感覚に戻すなら、率を円に直した方が分かりやすいんですね。仮に30万円を年利1.00%で半年保有した場合、税引前の半年分の利子は30万円×0.01÷2=1,500円です。これは説明用の仮定で、現在の募集利率ではありません。
そして、利子を受け取った後に中途換金する場合には調整があります。例えるなら、「これまで受け取った利子を全部そのまま残して、いつでも取り出せる」という仕組みではない、ということです。原則発行後1年から中途換金でき、第3期利子支払日以降の計算式は、額面金額+経過利子相当額−直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685です。[5]
換金時期や初回利子の調整で計算が変わる場合があります。ここは暗記するより、換金手続きで提示される額を公式の式と照合する方が実務的です。今日はまず、1年以内に使う予定のお金と、それ以外を分ける。その次に募集条件を比べる。この順番なら、利率に家計を引っ張られずに考えられます。[5]
よくある質問
評価額が注文直後に表示されません。再注文してよいですか?
まず注文履歴・取消で受付状態を確認します。評価額などは発行日に反映されるため、表示待ちと未受付を分けてください。[1]
急な支出で1年以内に換金したくなったら?
通常の都合では原則中途換金できません。名義人死亡や一定の大規模自然災害には特例があります。予定支出は注文前に別に確保します。[5]
